
祭りと文化
南インドでは、一年中どこかで祭りが行われています。音楽、舞踊、色彩の渦に飛び込みましょう。
ポンガル
1月に行われるタミル・ナードゥ州最大の収穫祭。新米を土鍋で炊き上げ、鍋から溢れ出す瞬間を「ポンガル!ポンガル!」と叫んで祝います。牛を飾り立てるマットゥ・ポンガル、カラフルなコーラムで家の前を飾る光景は、南インドの正月の風物詩です。
オーナム
ケーララ州最大の祭り。伝説のマハーバリ王の帰還を祝う10日間の祭りです。花で作る「プーカラム」(花絨毯)が家々の玄関を彩り、バナナの葉に26種以上の料理を並べる「オーナム・サッディヤ」は圧巻。ヴァッラムカリ(蛇舟レース)も見逃せません。
ナヴァラートリとダシャラー
9つの夜にわたる女神への祈りの祭り。マイソール(カルナータカ州)のダシャラーは世界的に有名で、きらびやかにライトアップされたマイソール宮殿と、豪華絢爛な象の行列は圧巻の一言。タミル・ナードゥでは「コル」と呼ばれる人形を階段状に飾る風習があり、家々を訪問して人形を見て回るのが楽しみの一つです。
バラタナティヤム — 2000年の舞

タミル・ナードゥ発祥の古典舞踊バラタナティヤムは、世界最古の舞踊形式の一つです。ナッタ(純粋舞踊)とアビナヤ(表現舞踊)を組み合わせ、足に付けた鈴の音とともに神話の物語を舞い上げます。目、指先、足先に至るまで、体のあらゆる部分が言葉となって物語を紡ぐ姿は、まさに動く彫刻です。
カルナータカ音楽
南インドの古典音楽であるカルナータカ音楽は、400年以上の歴史を持ちます。ティヤーガラージャ、ムトゥスワーミ・ディークシタル、シャーマ・シャーストリの「三大楽聖」が確立した体系は、今も脈々と受け継がれています。ヴィーナ(弦楽器)、ムリダンガム(太鼓)、バイオリンの調べは、聴く者を瞑想的な境地へと誘います。毎年12月〜1月にチェンナイで開催される「マドラス・ミュージック・シーズン」は、世界最大の音楽祭の一つです。
カタカリ — ケーララの仮面劇

鮮やかな顔のメイクと精巧な衣装で知られるカタカリは、ケーララ州の伝統舞踊劇です。緑の顔は善、赤い顔は悪を表し、ヒンドゥー神話の壮大な物語を一夜かけて演じます。メイクだけで4〜5時間かかることもあり、その過程自体が一つの芸術です。表情、手のムドラー(印相)、体の動きで物語を伝えるその技術は、何世代にもわたって師から弟子へと口伝されてきました。
「南インドでは、芸術は博物館にはない。
路上に、寺院に、人々の日常の中に息づいている。」